ある有名映画のタイトルにも使われている英単語「consequence」。辞書や単語帳を見てみると「結果」や「影響」のように訳されているのをよく目にします。
自分がこの単語自体を知ったのは、けっこう最近のことです。それでも海外ドラマの中でぽろぽろ耳にするので、ネイティブが普通によく使う単語なんだろうな、と感じています。
ただこれまで海外ドラマを字幕で視聴していて、「consequence」が「結果」と訳されているのを見たことはほとんどありません。
むしろ、
など文脈に合わせていろんな風に訳されている印象があります。
「consequence」の例文・イメージ
- You should face the consequences what you did.
自分がしたことの結果に向き合うべきだ。(自分がしたことの報いを受けるべきだ。) - You have to accept the consequences of your action.
自分の行動の結果は受け入れなければならない。(自分の行動の責任はとらなければ。)
このように使われる名詞「consequence」。
個人的に「consequence」と聞いて思い浮かべるイメージは、

「因果応報」
「consequence」が表すのは、結果は結果でも、
前もって起きた事柄や状況が原因となって生じた結果・必然
つまり、
あることが起きる → それが「原因」である「結果」が生じる
このような流れがイメージされる表現で、日本語なら「因果応報」がぴったりだな、と感じています。

あることが「原因」になって「結果」を生じる…?
そう言われても、どうもピンと来ないんだけど…。
そう感じた方もきっと多いと思いますが、こういった物事・状況の流れが絡む英語表現の具体的な使い方に触れるのに海外ドラマや洋画はとても役に立ちます。
ここでは、前に紹介した海外ドラマ『ランニング・ポイント(原題:RUNNING POINT)』、この中で「consequence」が使われているシーンを取り上げてみましょう。
少々ネタバらしになってしまうのですが、『ランニング・ポイント』シーズン1エピソード6の冒頭3分ほどの場面。
登場人物のひとりがエピソード1~5の間に行ったある決断。
続くエピソード6では、それが原因で新たな問題が発生することに。
それでその人物は、「自分が下した決断の責任をとる」よう迫られ、問題の対処に臨みます…。
このシーンでは、エピソード6以前の決断が「原因」で、ある「結果」が生じて、「結果」への対処を迫られる、このような流れでストーリーが進んでいく訳ですが、
過去の出来事が「原因」となる → ある「結果」が起きる
こういった流れがあるのが読みとれるかと思います。
それまでの決断があって(=因果)、今の状況が起きる(=応報)。まさに「因果応報」のイメージが浮かんでくるでしょう。
こういった流れを感じさせるストーリー展開の場合、次々に出来事が起き、登場人物のシチュエーションも目まぐるしく変化します。「consequence」はそういった、その時々で良かったり悪かったりと状況がまったく異なる、そのような流れの中で生じる「結果」を表す英語。そのときの状況に合わせて「報い」や「責任」などいろんな風に意訳されるのはそのためなんだろうな、と思ってます。
まとめ
状況や文脈に合わせていろんな風に訳されることの多い「consequence」。
それまでの話の流れ・内容を考慮しながら、話者がどのように「因果応報」だと考えているのか、それをわかりやすく表そうとした結果、「報い」や「責任」といった訳になるのでしょう。
(もっとも大抵はよくない結果・望ましくない結果に使うことがの多い単語のようですが…)
海外ドラマや洋画を観る際には「consequence」が聞こえてこないかどうか、試しに聞きとってみてはいかがでしょうか。思ったより頻繁に使われているのが実感できるかもしれません。
そしてまた、せっかくなので「consequence」がどんな風に訳されてるか、字幕にもぜひ着目してみてください。ドラマや洋画は作品ごとに話の流れや内容もさまざまですから、

ええ…!?
これってホントに「consequence」の訳なの?
思わずそう思ってしまうほど意訳されているのに気づいて、びっくりするかもしれません。

